概要 |
マレーシアのことを知れば知るほどマレーシアでの生活が豊かになってきます。多民族社会他宗教、マレー人、インド人、中国人、少数民族が調和あるいは棲み分けられ、全体として共存が成り立っているようです。多民族社会は、いろいろな民族の食べ物とその祭典で彩られ、異文化体験の毎日を肌で感じています。人懐っこくて親切なひとが多いのも特徴でしょう。
地理的にも、マレーシア文化の多様性が説明できます。11の州と2つの連邦特区(クアラルンプールとプトラジャヤ)からなるマレー半島、南シナ海を隔てて東マレーシアは2つの州(サバとサラワク)がボルネオ島の北側部分に位置します。3つ目の連邦特区はラブアン島にあります。
マレーシアの魅力のひとつは、多様性とよく言われます。高層ビルと木造の平屋家屋、5つ星ホテルとすぐ近くの古風な建物などのように全く違う形式で存在しています。空に連なる緑の山々と熱帯雨林に、豊富な水を蓄え、涼しい高地を降りて海に続く砂岸にはマングローブが群生します。驚きに満ち溢れた、完璧な休日が、マレーシアにあるようです。 |
国 |
マレーシア連邦はマレー半島とボルネオ島のサバとサラワク州からなります。赤道から北緯2度から7度の間に位置し、マレー半島とサバ州・サラワク州は南シナ海を隔てられています。マレー半島の北部はタイと国境を接し、南部はシンガポールに隣接します。ボルネオ島北側部分を占めるサバ州とサラワク州はブルネイとインドネシアと国境を共有しています。
国土:329,758平方キロ
人口:2930万人 (2012年、Malaysia@ a Glance参考)
首都:クアラルンプール |
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人 |
マレー人は人口の57%を占め、中国系、インド系、ブミプトラと他の人種で残りの47%を占めます。マレー系、中国系、インド系t多くの少数民族グループが長く共存しています。
すべてのこれらの民族のもつ文化がお互いに影響し合って、マレーシア文化を創り上げているのです。マレー系、中国系、インド系が多数派グループになります。サバ州やサラワク州ではユニークな文化遺産とともに土着の無数の少数民族グループが存在します。
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マレー人
今日、マレー人は、マレーシアの最大多数民族で、人口の50%以上を占めます。マレーシアでは、マレーという言葉の意味はイスラムの教えを実践しマレーの伝統を継承し、マレー語を話し、そのひとの先祖がマレー人の人のことをいいます。ヒンズー教や仏教からイスラム教への改宗は1400年代に始まり、その多くはマラッカ王宮の決定の影響があったようです。マレー人は礼儀正しいふるまいや芸術文化遺産で知られています。
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中国人
第2の多数派民族グループは、中国系マレーシア人で人口の約25%を占めます。ほとんど19世紀に中国本土からの移民した子孫たちで、中国人は勤勉さとビジネスに熱心なことで知られています。異なる言語を話す3つの小グループに分けることができます。福建語を話すグループはマレーシア北部にあるペナン島に、広東語を話すグループは首都クアラルンプールに、そして北京語を話すグループはマレーシア南部のジョホール州に元々住んでいました。
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インド人
3つの主要民族の中で最も小さいのは、インド系マレーシア人で、人口の約10%を占めます。ほとんどがタミール語を話し、大英帝国時代に南インドからやってきた移民の子孫たちです。インドのカースト制の拘束から逃れるようにしてより良い生活を求めてマレーシアへやってきました。元々ヒンズー教徒は、飾り立てられた寺院、香辛料をふんだんに使ったインド料理、優雅なサレーなど様々な色とりどりの文化を持ち込みました。
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オラン・アスリ
オラン・アスリは一般的な語句でマレー半島にいるどの原住民グループにも使われています。彼らは3つの主要な部族に区分されています。ネグリート、セノイ、原始マレー。ネグリート族は通常北部に、セノイ族は中部に、原始マレー族は南部にそれぞれ住んでいます。各部族とその小グループは独自の言語と文化を持ちます。漁師、農業や半遊牧などをして暮らしています。
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サラワク人
総じてダヤク族、イバン族、ビダユ族、オランウル族として知られているのが、サラワク州に住む多数派民族グループのことです。ダヤクとは、川の上流または内陸部を意味する言葉で、沿岸部のイスラム系の住民が200以上の部族グループをまとめてこう呼んでいます。多くの人々は、伝統的な長屋に住み、20~100 世帯が同居して共同体を形成しています。
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イバン(Iban)族
サラワク州の人口の 30 %を占める、最大の民族グループです。ボートを操るのが上手いことから「海のダヤック」と誤って呼ばれることもありますが、カリマンタンの中心部から見て川の上流に住んでいます。昔は、首狩りや海賊行為で名をはせた恐ろしい戦士の部族でした。伝統的に、シンガランブロン(Singalang Burung:鳥の形をした戦いの神)を中心とした三神を崇拝しています。現在はほとんどがキリスト教徒ですが、多くの伝統的習慣は残っています。
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ビダユ(Bidayuh)族
争いを好まず、おおらかで温厚な気質のサラワクのビダユ族は、その温かいもてなしとトゥアック(Tuak)と呼ばれる米の酒で知られています。サラワクの山間部に住み、多くは農業または狩猟で生計を立てています。かつて首狩りをしていた時代には、戦利品の頭蓋骨をバルック(Baruk)と呼ばれる高さ 1.5 m ほどの円形の建物に保管していました。昔は精霊信仰(アニミズム)をしていましたが、今はほとんどがキリスト教徒に改宗しています。
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オランウル(Orang Ulu)族
サラワクの上流に暮らす部族としても知られています。サラワクの人口のおよそ 5.5 %を占め、オランウルは異なる10 万以上の部族で構成されています。ボルネオで最も芸術的に優れた部族と言われ、彼らの大きな長屋住居には壁画や素晴らしい木彫りの凝った装飾が施されています。家庭用品は手の込んだビーズワークで飾られ、上流階級の女性は見事な細かいタトゥーを身体に入れています。
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サバ人
最大の先住民族グループであるサバは、カダザン・ドゥスン(Kadazan Dusun)、バジャウ(Bajau)、ムルッ(Murut)に分けられます。
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カダザン・ドゥスン(Kadazan Dusun)
サバの最大民族グループであるカダザン・ドゥスンは、州人口の約30%を占めています。カダザンとドゥスンの2つの部族から構成されています。同部族ともに、同じ言語と文化を持っているため、一つのグループとして分類されていますが、カダザンは主に、水田に使用しやすい平坦な渓谷デルタ地帯に住んでいます。一方、ドゥスンは、従来から、サバ内地の山岳地域に暮らしています。
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バジャウ(Bajau)
サバ州で二番目に大きな民族グループであるバジャウは、州人口の約15%を占めています。歴史的に、オンボ・ディラウ(Omboh Dilaut)と呼ばれる海の神を崇める海を漂う民族で、「シー・ジプシー」と呼ばれることもあります。漂海生活を辞めて、農業や牧畜業を始めまた者もいます。バジャウ族は、乗馬のスキルが長けているため、「東洋のカウボーイ」と呼ばれることもあります。彼らの乗馬スキルは、コタ・ブル(Kota Belud)で年に一度行われるタム・ベサール(Tamu Besar)フェスティバルで披露されます。
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ムルッ(Murut)
サバの三番目に大きな民族グループであるムルッ族は、州人口の約3%を占めています。昔から、ボルネオ島の北部に居住しています。彼らは、首狩りを行っていた最後の民族です。現在は、丘陵水田耕作やタピオカ栽培を行い、その合い間に吹き矢を使った狩猟や釣りなどで、食糧を確保しています。サバの多くの先住民族と同様に、彼らの伝統衣装にも、特徴的なビーズ刺繍が施されています。
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言語 |
マレー語は公用語ですが、英語も広く話されています。各民族間ではそれぞれの民族の言語も話されています。 |
宗教 |
イスラム教は公的は宗教ですが、他の宗教も広く信仰されています。 |
政府 |
マレーシアは二院制法制度に準じ、民主議会制を適用しています。国の長は王様またはヤン・ディペルチュアン・アゴンで、その地位は5年毎にマレー人のスルタンの間で交代されます。政府の長は首相です。 |
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気候 |
年間を通して熱帯気候です。気温は21度から32度です。高地に行けばより冷涼で15度から25度です。年間雨量は2000ミリから2500ミリです。 |
経済概況 |
製造業はマレーシア経済を支える最大の産業ですが、観光業や石油・パーム油・ゴム・木材といった資源産業も国の経済に多くの貢献をしております。 |
概要 |
東南アジアの中心に位置するマレーシアは、世界各国から空路、陸路、海路より容易にアクセスすることができます。 |